● ビギナーズ・ガイド

白黒フィルムを自家現像することは、その言葉の響きほど難しいことではありません。 ここでは、最初のステップについて短い説明を示していきます。

まず、何を準備する?

あなたは、最初に若干の器材が必要になります。
まさしくその始まりのために、私達はフィルム現像スターターセット/ベーシックチェンジバッグをお勧めします。
もし、あなたが完璧に暗くできる部屋をお持ちであれば、チェンジバックは必要ではありません。とはいえ、チェンジバックで作業することは、遥かに快適なものです。
あなたに必要なものは、他にほんの少しだけあります。それらは100円ショップで揃えることができます。
  • ストップウォッチ
  • ハサミ
  • フィルム乾燥時に使用する吊下げ用クリップ
  • メジャーカップ
start set

どの白黒フィルムをチョイスする?

次に必要なのはフィルムの選択です。
市場には様々な種類のフィルムがあります。それらは、フィルム感度、粒子タイプ、感色性がそれぞれ異なります。
まず、 フィルム感度から始めましょう。
フィルム感度はISOで測られます。ISO 400/27° フィルムは、ISO 200/24°フィルムと比べた場合、光に対して2倍の感度があります。
同じくISO 200/24°フィルムは、ISO 100/21°フィルムと比べた場合、光に対して2倍の感度があります。
これは、ISO 400/27°では、あなたは ISO 100/21°フィルムで撮る時よりも、少ない光で撮影することができるということです。
光に対して感度が高いフィルムを高感度フィルム、感度が低いフィルムを低感度フィルムと呼びます。
ISO 400/27°やISO 800/30°などの高感度フィルムは、それほど明るくない場所やシャドウのある場所で使用します。
一方、ISO 100/21°(中庸感度))やISO 50/18°(低感度)フィルムは十分に明るい場所で使用します。
殆どの場合、感度の低いフィルムでは、より粒子が細かくなります。

film speed

次に粒子タイプです。コダックT-Maxやイルフォードデルタのような平板状粒子フィルムもまた、殆どの古典的な立方粒子フィルムよりも、より細かい粒子をもちます。

最後に感色性についてです。白黒フィルムに色調がどのように現れるかは、フィルムに使用されている乳剤によって変わります。
フィルムは乳剤の種類で分類され、今日、パンクロマティックとオルソクロマティックフィルムが最も一般的です。
ひとことで言えば、オルソクロマティックフィルム(の乳剤)は、パンクロマティック(の乳剤)ほど赤色に対して敏感ではありません。
ですから、オルソクロマティックフィルムでは、パンクロマティックよりも赤色の部分が暗く現れます。

わかりにくいですか? ならばいくつかの異なるフィルムを試してみて、どれが一番好きかを決めるのがよいでしょう。
最終的にイメージがどのように見えるかは、単にフィルムで決定されるものではありません。使用する現像液、そしてフィルムがどのように現像されたかによって違ってきます。
そこで次の質問がやってきます。

どの現像液を使う?

あなたがフィルムで撮影を始める前に、後でどの現像液を使うのかを知っておく必要があります。
なぜなら、現像液によってカメラに推奨されるフィルム感度(ISO, ASA) の設定が異なるからです。
しばしば、フィルムはメーカーによって過大評価されていますので、あなたが最高の結果を望む場合、フィルム箱に記載されているフィルム感度で撮影するべきではありません。
推奨される設定は、現像液のマニュアルから得ることができます。

developers

フィルムがどの感度で撮影されるべきかについてsilversalt.jpでは、たとえば次のように表記しています : Kodak TriX 400 @ 250
これは、KodakのTriX 400フィルムでは、箱に記載の感度はASA400であるが、ASA250での撮影が望ましい(-2/3 搾り)という意味です。
一般的に、現像液には微粒子を表現するものとシャープネスを表現するためのものとがあります。
最高の微粒子と最高のシャープネスは互いに合い入れないもので同時に成立しません。

これは、あなたが微粒子現像液を使用した場合、それは、ネガがぼやけてしまうということ意味するわけではありません。
それはただ、微粒子現像液を使用した場合は、粒子は、シャープネスに特化された現像液ほど目立ってシャープではない、ということを意味しています。
私達の眼は強調されたシャープな粒子を、より柔らかなエッジの粒子と比較して、よりシャープだと認知するのです。

微粒子現像液は、しばしば、高シャープネス現像液よりもフィルムスピードを下げることを必要とさせます。

現像液には、特別な目的のために限定されるものと、より多目的に使用できるものとがあります。
例えば、
アドックス アトマル現像液 および マーシュ エコ現像液は、ほぼあらゆるフィルムに良好な結果をもたらす、多目的に使用できる素晴らしい現像液です。
アドックス アドナル現像液 または アドックス APH09現像液は、多くのフィルムにより微粒子をもたらします。
シュプール社の現像液は、より特化したものです。
ハイコントラスト、極小粒子、最大のシャープネス…など、得たい結果(望ましい影響)によって2,3種類の現像液を揃えておくと役に立ちます。

また、現像剤にはパウダー状になっているものと、濃縮液タイプのものがあります。
パウダータイプのものは通常、液体のものよりも貯蔵寿命が長いです。
しかし、パウダーを水に溶かして作業溶液を作った後の貯蔵寿命は、液体の現像剤よりもだいたい、非常に短いものになります。

さらに、現像液には一度限りの使用で破棄するタイプ(ワンショット現像液)と、何度も使用できるものとがあります。
最良の結果のためには、私は何度も使用できる現像液でも、ワンショット現像液と同じように扱うことを推奨します。
しばしばそれらをワンショット現像液として使用する場合は、より希釈する必要があります。このことは現像液の説明書に記載されています。

ここまで現像液について書きましたが、常に1つあるいは2つの現像液にじっくり取り組み、その現像液について”学ぶ”ことをお勧めします。
とはいえ、異なる現像液との実験もまた楽しいものですけれど。
あなたが標準的な現像液と標準的なフィルムを使用して、真のミスをおかすことはありません。 全ての現像液は全てのフィルムに互換性があり、ネガへの結果は違っても、OKあるいはGOOD!(良好)と言えるものです。
ただ、”Adox CMSフィルムとAdotech現像液”のような、互いにセットで使用する必要のある、いくつかの特殊なフィルムと現像液に注意を払う必要があるだけです。

特にビギナーにお薦めの現像液については、こちらをお読みください。

現像プロセス

最初のフィルムの撮影を終えたら、いよいよ現像にチャレンジです!
現像プロセスに入る前に、あなたはまずフィルムを、現像タンクのリールにロードする必要があります。
その際に、私はチェンジバッグをご使用になることをお勧めします。

フィルムをロードするのに暗室を使いたい場合、部屋は完全に真っ暗にする必要があります。
5分間かけて、あなたの目が暗闇に慣れて、部屋のどこかに光の漏れがあるかどうかを確認し、光が全くないことが確実になったらリールへフィルムを巻き付けることができます。

**リールへのフィルムのロード方法については、こちらを参考にしてください。**

フィルムのロードができるようになるまで、明るいところでも目を閉じて、この手順を練習することは大切なことです。
フィルム現像スターターセット/ベーシックには、フィルム片が含まれていますので、練習を行うことができます。 また、このベーシックセットには、初めての現像に必要な薬品も揃っています。

さあ、いくつかの器材を準備して、現像にチャレンジしてみましょう!

あなたがまさに初めて現像をした時には、完璧なネガとはならないでしょう。
説明書通りにプロセスを行ったとしても、使用した水質の違い、攪拌の仕方の違い、温度計の精度などは人によってそれぞれ異なるので、あなたは、あなた自身の現像時間や攪拌リズムを見出していく必要があります。
とはいえ、現像液の説明書や私達のチュートリアルを活用することで、(完璧ではなくとも)よい結果を得ることができるはずです。

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**フィルムの現像手順については、こちらを参考にしてください。**

薬品の保存方法

現像作業が終わったら、いくつかの現像薬品は後に再び使用するために保存しておくことができます。
停止液と定着液は消耗するまで使うことができます。
可能な限り、ボトル内から酸素を追い出すことまたは酸素に触れないようにしておくことが、薬品をフレッシュな状態で長く保つために必要なことです。 特に現像液は酸素から保護される必要があります。
このことは、作業溶液のみならず、開封後の(現像液、停止液および定着液の)濃縮液にも同じことが言えます。
分からない点や質問がありましたら、どうぞ私達までお尋ねください。

ワークショップ

ビギナー向けに開催されている、現像方法をレクチャーするワークショップを利用するのも良いでしょう。

もしあなたが、東京近郊にお住いで、フィルム現像について学びたいのでしたら、東京オルタナ写真部は、とてもおすすめできます。
こちらでは、ビギナーのためのワークショップを随時行っています。くわしくはホームページをご覧になってみてください。

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